発達障害の長男が抱えていた幼稚園時代の悩み


長男が3歳(幼稚園年少)のときに専門の医療機関で発達障害(自閉症スペクトラム)の診断を受けました。

幼稚園を年少一年間で退園し、現在は療育の毎日通園に通っています。

今回はこの長男について、発達障害と診断されるまでの経緯と幼稚園時代に親子で悩んだ体験談をお話ししたいと思います。

 

 

わがままだと勘違いして悩んでいた頃

幼稚園入園前から、少しずつまわりと違うことには薄々気づいていました。

クルクルと回るものしか興味が無かったり、すごく細かいことを気にしたり…

トイレトレーニングもなかなか進まず、おむつが取れないまま入園しました。

市で行っている育児相談でも保健師さんに何度か相談していましたが、2月生まれで早生まれなので成長がゆっくりなだけと言われていました。

「繊細な性格の子」という解釈もできましたが、でも何か違うという親の勘が当たっているような気がしたのです。

幼稚園に入園してからは、毎日の着替えやトイレにも行きたがらずキャンディーやラムネ、グミなどを食べないと準備をしてくれませんでした。

この頃は、まだ発達障害の影響とも知らずに私も主人もただのわがままだと勘違いしていました。

そして一年間毎朝、幼稚園へ行くのを嫌がりました。

これもまた、わがままを言っているのだと勘違いしていたので毎日嫌がる息子を無理矢理に幼稚園へ連れて行くのも辛かったです。

まわりの子たちは出来ることが息子には出来なくて比べてはいけないとわかっていても、比べてばかりで辛かったです。

 

 

長男に怒ってばかりの毎日


まわりと比べてしまい、

「何で出来ないの?」「何回も言ったでしょ!」

などと怒ってばかりの毎日が続きました。

長男の出来ないところばかりが、何でも目についてしまいました。

他の子には当たり前に出来ることが、長男には出来ないという悔しさから長男に八つ当たりしてばかりでした。

次第に私も幼稚園へ行くのが苦痛になってきてしまいました。

家では会話もなくなってきてしまい、長男も幼稚園のことは絶対に話そうとしてくれませんでした。

私が怒ってばかりだったので、きっと長男は話しても怒られると思って話さなかったのでしょう。

私も長男も限界まできてしまい、親子関係も本当に崩壊寸前でした。

 

 

長男が幼稚園でのストレスで体調不良に!?

長男が通っていた幼稚園は公立の幼稚園だったため、登園は徒歩通園でした。

どんなに寒い日でも片道約1㎞の道のりを歩いて通園するのが規則でした。

息子にとっては、これが厳しい状況だったようでした。

なぜなら全ての原因が、感覚過敏によるものだったからです。

着替えは触覚過敏のため、衣類の締め付けがダメみたいでした。

トイレは聴覚過敏のため、流れる水の音がダメでした。

徒歩通園に関しては、トラウマの落ち葉や寒さが痛みに感じるため

苦手のようでした。幼稚園の中では、子供達の元気な声が聴覚過敏のため聞こえすぎてしまい不快に感じるそうです。

これらの原因が、結果的にストレスになってしまい夜中や登園前に吐いてしまうことがよくありました。

 

 

ストレスで夜泣きと癇癪が続く毎日


体調不良に続いて、幼稚園へ登園した日はほとんど毎日、帰宅後には癇癪、夜は夜泣きがありました。

長男の夜泣きで、下の娘も起きてしまいダブルで夜泣きが続き私も精神的に参ってしまいました。

主人にも協力してもらい、送り迎えも交代で行ったりしましたが主人も精神的に参っていました。

だんだんと、家族の中でもみんなに笑顔がなくなってきてしまいこれはまずいと思い、園にも相談してまずは発達検査を受けることになりました。

保健師さんからの指摘で、療育を受けることと専門の医療機関に受診することになりました。

診断の結果は、やはり発達障害とのことでした。

主治医からは、幼稚園の集団生活が合っていないからストレスになっていると言われました。

受診したことによって診断名もつき、心の中でほっとしている自分がいました。

親子で本当に辛い毎日でしたが、一番辛かったのは息子本人だと思います。

 

 

療育で回復した我が子

現在長男は、苦痛な思いをして通っていた幼稚園は退園し、療育へ毎日通園しています。

療育へ通いだしてからは、驚くほど表情や感情が豊かになり、自分の気持ちもはっきり言えるようになりました。

一番驚いたことは、普通なら当たり前のように出来るはずのあいさつが出来るようになった時には本当に感動しました。

一つ一つ出来ることが増えてきて、当たり前のことが当たり前にできるということはどんなにすごいことなのかと実感しました。

幼稚園での一年間より、療育での4ヶ月の方がびっくりするほど成長が早かったです。

まだまだこの先も課題や悩みはあると思いますが、長男への対応の仕方もわかってきたので、今は本当に穏やかな親子関係が築けていることと思います。

 

 


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